2025年度第1回アドバンス助産師交流会のご報告
2025年6月29日(日)に開催しました「2025年第1回アドバンス助産師交流会」についてご報告します。
国の第8次医療計画では、分娩取り扱い機関の集約化が示される中で、オープン・セミオープンシステムの活用が推奨されています。
今回の交流会では、「アドバンス助産師による妊娠期からの継続的なケアを強化する」をテーマに、地域周産期母子医療センターおよび助産院から講師をお招きし、オープン・セミオープンシステムに関する取り組みをご講演いただきました。
少子化に伴い、助産師の活動の場は変化していますが、妊娠期、あるいは妊娠前からの伴走型支援といった、助産師が担う本質的な役割と理念は変わりません。
参加者からは、「オープンシステムを取り組みたい。ハイリスクの方も含めて、行政、医療機関、助産院が連携していけるようにしていきたいと思う」「改めて助産師として活動する楽しさを実感した」「助産師としてのミッションや役割を再確認し、それを見失わずに活動していきたいと決意した」といった、今後の活動に意欲を感じる感想が多数寄せられました。
一方で、「アドバンス助産師である意義が分からなくなっていた」「人員不足により新人育成が困難になっている」といった切実な声も聞かれました。
グループディスカッションでは、「妊娠期や妊活中のカップルを対象にプレコンセプションケアを行い、分娩・産褥期まで少人数のグループで顔の見える関係性を築く」「独立した院内助産院のような場を設け、施設内助産師と地域の開業助産師が協働し、技術継承も視野に入れた助産師主導の継続ケアが実現する」といった具体的なアイデアも共有されました。
本交流会にご参加くださった皆様、ご協力いただいた関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。
- 開催日時:2025年6月29日(日)13:00~15:30
- テーマ:アドバンス助産師による妊娠期からの継続的なケアを強化する
- プログラム:
- 【講演1】『オープンシステム・セミオープンシステムを含めた妊娠期からの継続的なケアの実際』
講師:緒方 由佳理 氏(社会医療法人愛仁会 千船病院) - 【講演2】『千船病院の妊娠期からの継続的なケアの実際、課題、今後の展望』
講師:濱田 恵美子 氏(社会医療法人愛仁会 千船病院) - 【講演3】『助産師による継続ケアの効果』
講師:松浦 照子 氏(出張さんばステーション日野春☀松浦助産院) - 【グループディスカッション】私がやりたい妊娠期からの継続的助産ケア
- 【講演1】『オープンシステム・セミオープンシステムを含めた妊娠期からの継続的なケアの実際』
- 参加者:209名