アドバンス助産師の活躍

第11回 小橋川 直美様
(長崎大学病院職員)

はじめに、自己紹介をお願いいたします。

2015年にアドバンス助産師を取得しました。  総合病院に勤務しているので、看護師の経験は14年で助産師の経験は15年です。うち1年8ヶ月はJICAシニアボランティアの助産師として モロッコで過ごしました。

勤務先について教えていただけますか。

長崎大学病院は、昨年度「総合周産期母子医療センター」の指定を受けでおり、地域の中核病院です。病産科病棟とLDR、分娩室、MFICUが同じフロアーにあり、NICU、GCUは一つ下の階にあります。ハイリスクの妊産婦さんや新生児をケアしています。  医療管理下でのお産となる中で、お母さんと赤ちゃんの産む力と生まれる力を最大限に引き出せるような関わりをするにはどうしたらいいかを日々考えています。  個人的には、他施設の助産師や他の職種の方々と時々研修会や学習会を開催しています。

普段のお仕事の様子はいかがですか。

職場は、22歳から50歳代まで様々な年代の助産師が勤務しています。教育担当の副看護師長として、時代の特徴にあった人材育成のため、教科書的な基礎教育も必要ですが各世代がお互いにナラティブな関わりができるような環境づくりを心がけています。  そして、最も自画自賛するケアは沐浴です。どんなに泣いている赤ちゃんでも気持ちよさそうになっていきます。乳房ケアも好きですが、まだまだ修行が足りません。

これまでに受けた研修の中で、特に日々の業務に役立っていると感じる研修はどんなものでしょうか。または、今後受講していきたい研修があれば教えてください。

研修というか、お付き合いさせていただいている先輩助産師の母乳外来や助産院での出産を図々しく個人的にお願いして学んだことです。座学で学ぶよりも自らの意思で学んだことを軸に学習をしたことが、日々の業務に活かせています。  今後受講したい研修は、分娩や発達も含めた解剖・生理を基礎から学びたいです。

助産師を目指した理由やきっかけはどんなことでしたか。

看護学校の母性看護学実習で新生児の生命力と分娩を通して母親の顔になる女性をみて、「こんなに変化する人を初めて見た!すごい!この人達に関わる仕事がしたい!と思ったからです。

この仕事の難しさを教えてください。

常に判断をしないといけないところや、今まで普通に経過していた産婦さんが急変したり、生きて生まれる赤ちゃんだけではないところです。

この仕事の良いところを教えてください。

まだまだ足りないところはたくさんありますが、知識と五感をフル活動させてケアを提供することは年々磨かれていると思います。

最後に、アドバンス助産師としての抱負や、これからアドバンス助産師を目指す方へのアドバイスをお願いします。

アドバンス助産師は知識だけでなく実践できる助産師と認識しています。知識で覚えることはもちろん大切ですが、どんなケアも五感を働かせてやっていくと、さらに第六感が働いていき、確信に変わります。ワクワクしながら妊産婦さんや赤ちゃんに関われるように自ら切り開く力をつけていきましょう。

ご協力ありがとうございました。