Vol.17
2025.07.15
-

【特集:アドバンス助産師による妊娠期からの継続的なケアを強化する】
オープンシステム出産を含め、妊娠期からの継続的なケアの実際、課題、今後の展望等千船病院では、高度な周産期医療と地域との連携を軸に、妊婦が安心して出産を迎えられる体制づくりに取り組んでいます。セミオープンシステムの導入や継続的ケアの実践を通じ、妊婦一人ひとりに寄り添った支援を展開。その現状と課題、今後の展望を紹介します。
社会医療法人愛仁会 千船病院 助産師
篠原 博美
千船病院は地域周産期母子医療センターとして2024年には2,509件の分娩に立ち会わせていただき、MFICU・NICUを備え高度な周産期医療体制を構築しています。
地域の産婦人科診療所と連携した「セミオープンシステム」を導入し、妊婦健診をかかりつけ医で行いながら、分娩や異常時対応を病院が担う体制を整えています。これは設備の整った病院で異常時や緊急時の対応が出来るため妊婦の心理的安心感につながり、また、妊婦健診は自宅近くの通いやすい産婦人科診療所で受けることが出来るため通院の利便性を高めています。
当院でのセミオープンシステムは、予定日決定時に紹介元医療機関からFAXにて分娩予約の依頼が入り、受け入れ可能な方には当院への受診週数の目安と共に『CHIBUNEアプリ』の取得と視聴をお願いしています。アプリには妊娠・出産・産後の動画を含めた保健指導と共に、両親学級の案内など継続して伝えたいことが網羅されています。
妊娠期から産後までの継続的ケアとして、当院かかりつけの方同様に助産師による対面での個別保健指導、22週以降の院内助産院の活用、無痛分娩外来、社会的ハイリスクを含めた母性専門看護師によるハイリスク妊婦外来、妊娠中・出産後に要養育者情報提供票を地域へ送付、出産後早期の電話訪問、2週間健診、母乳育児相談など、多職種が連携して切れ目ない支援を行っています。
CHIBUNEアプリアイコン:
妊娠・出産・産後の動画や両親学級の案内など、継続して伝えたい情報をこの1つに
その一方、当院での健診回数が少なく、初診時にアプリを見ていない妊婦が一定数いることから、当院での保健指導がアプリの取得と視聴だけでは伝えられていないことが課題となっています。
今後は紹介元医療機関での保健指導内容を知った上で、週数に合わせたアプリ活用の案内や、SNSによるによる事前通知などの取り組みを通じ、妊婦への情報伝達の強化を共同していきたいと考えています。そして、当院受診の際にはバースプラン用紙をもとにスタッフ間で情報を共有し、継続ケアを行っていきたい。
私たち助産師は、「すべての妊婦が安心して出産し、子育てできる環境づくり」を目指し、地域と共に歩む出産支援体制をさらにすすめていきます。
バースプランは「お産の始めの一歩」。そこから継続的なケアに繋がる

助産師への相談希望札:
保健指導の対象週数以外でも、助産師への相談を希望する妊婦に対応するための札。カルテファイルに挟んで使用











