Vol.17
2025.07.15
-

助産学共用試験実施概要:助産学CBTについて
助産学実習開始前の学生の質を一定水準に担保するため、全国助産師教育協議会と日本学術振興会が協力し、CBT(コンピューターを用いた試験)の導入準備を進めています。これにより、実習前に必要な知識と能力を客観的に評価し、助産師としての基盤を強化する取り組みが進行中です。
大阪大学大学院 医学系研究科 教授
渡邊 浩子
日本学術振興会科学研究費事業(代表:村上明美)と公益社団法人全国助産師教育協議会(以下、全助協)が協働し、助産学実習開始前の学生の質を全国一定水準に担保するために、コンピューターを用いて知識の総合的な理解の程度を客観的に評価する試験「Computer Based Testing: CBT」の導入に向けて準備を進めています。令和8年度からCBTの運営は、一般財団法人日本助産評価機構に移譲されます。
下記がCBT実施の概要です。
助産学CBT実施概要
1.対象学生
助産学実習開始前の助産学生
2.出題範囲と出題形式
-
出題範囲:全助協「望ましい助産師教育におけるコア・カリキュラム2020年版」に分類されている下記の7つのカテゴリーを2科目に再分類し出題されます。
・科目1(100問):「マタニティケア」
・科目2(50問):「助産師として求められる基本的な資質・能力」「社会と助産学」「プレコンセプションケア」「ウィメンズヘルスケア」「マネジメント・助産政策」「助産学研究」
-
出題形式:「知識」を評価するタキソノミーⅠ型(知識の想起)・Ⅰ’型(推定)の多肢選択式問題が、プール問題からランダムに計110問出題されます。出題される問題は受験者ごとに異なりますが、項目反応理論を用いて問題の質(難易度、良問か否か)が評価されています。
3.CBTの基準点
正答率60%を基準点(110問中66問の正解)とします。基準に達しない者の再試験の取り扱いはありません。
4.試験成績の通知および開示
受験者にはCBT試験終了後にPC上で得点が提示されます。養成校には各受験者の得点が後日提示されます。
5.合否判定
各養成校の責任において、最終的な合否判定を行います。ただし、令和8年度以降は日本助産評価機構の判定基準によって合否判定が行われます。
6.実施場所・実施方法
各養成校が教室およびインターネット環境下にある受験用PCを準備する。各養成校教員の監督下にて集合形式で受験します。
7.試験時間
科目1:100分、科目2:50分の計150分を設定しています。
作問は、全助協会員校の助産師教員の協力を得てプール化されています。約1,000問がプール化されており、現在も作成を続けています。
助産学実習開始前の学生の能力が保証されるCBTは、臨地実習に出る助産学生、実習を受け入れる臨床側においても、母子の安全を確保する上で重要な意義をもちます。









