アドバンス助産師Vol.17

2025.07.15

  • アドバンス助産師に期待するもの

    急速に進む少子化と医師の働き方改革の影響を受け、周産期医療は大きな転換期を迎えています。このような中、アドバンス助産師には、高度な専門性と自律的な役割がますます期待されています。

一般社団法人 日本周産期・新生児医学会 理事長

田中 守

 急速な少子化の進行と医師の働き方改革の変革の中で、周産期医療のあり方は大きな転換期を迎えています。このような状況において、アドバンス助産師には、より高度な専門性と自律的な役割が求められています。

 

 少子化の進行により、周産期医療を担う施設の統廃合や医療資源の集中化が進む一方で、高齢出産や合併症を伴う妊娠の増加により、質の高い助産ケアの重要性はますます高まっています。また、医師の働き方改革の影響で、医師の負担軽減と労働時間の適正化が求められ、周産期領域におけるタスクシフトが不可避となっています。

 

 こうした中で、アドバンス助産師が果たす役割は多岐にわたります。正常な妊娠・分娩の管理においては、助産師主導のケアをさらに推進し、医師のサポートなしでも適切な判断と対応ができる能力が求められます。また、異常の早期発見と適切な医療介入への橋渡し役としての役割も重要です。さらに、産後ケアや母乳育児支援、精神的サポートを強化し、妊産婦の健康と育児環境の向上に貢献することが期待されます。

 

 医師・看護師・他の医療職との円滑な連携を図りながら、エビデンスに基づいた助産ケアを実践し、より持続可能な周産期医療体制の構築に寄与することが、アドバンス助産師に求められる役割です。助産師自身の継続的な学習と専門性の向上も欠かせません。

 

 アドバンス助産師の活躍によって、母児にとってより安全で質の高い周産期医療が実現されることを期待し、今後のさらなる発展を願っています。

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