アドバンス助産師Vol.18

2026.02.20

  • ついに始まる助産学共用試験 
    ~2026年度は助産学CBTを実施~

    教育現場の「質保証」が臨床現場の「安心」に。2026年度、助産師学生の実習前実践能力の標準化に向けて、いよいよ「助産学共用試験」が始まります。

公益社団法人 全国助産師教育協議会 助産学共用試験委員会 委員長

公立大学法人 神奈川県立保健福祉大学 学長

村上 明美

 2026年度より、助産師学生を対象とした臨地実習前の助産学共用試験が日本助産評価機構によって開始されます。

 

 助産学共用試験は、助産師学生が臨地実習に赴く前に必要な知識・技能・態度を修得しているかを評価するための全国で統一された試験です。助産師学生が試験で一定の基準を上回る成績を修めることで、助産師の資格を有しない助産師学生の知識・技能・態度が、臨地実習を開始するにふさわしい基準に到達していることを保証することが目的です。

 それぞれの助産師教育機関が独自に行っている助産師学生の質保証および評価の取り組みに加え、全国で統一された基準に基づく試験を活用することにより、助産師学生の質を標準的に評価し、実習に協力していただく妊産婦や新生児、その家族へのケアの質を担保することができます。

 助産学共用試験は知識を評価する助産学CBT (Computer-Based Testing)と、実技を通して技能・態度を評価する助産学OSCE (Objective Structured Clinical Examination)の2種類で構成されます。2026年度は助産学CBTを先駆けて開始し、2027年度より助産学CBTと助産学OSCEの両方を実施する予定となっています。

 

 日本助産評価機構による助産学共用試験に至るまでの経緯としては、2020年度より科学研究費助成事業(科研費)(JSPS 20H04001・24K02748)を活用して研究班による助産学共用試験のシステムを構築し、その成果をもとに2023年度より全国助産師教育協議会と連携して助産学共用試験(助産学CBT・助産学OSCE)のトライアルを重ねました。2024年度からは助産学共用試験の全国的な拡大に向けて日本助産評価機構と連携して準備を進め、2026年度の助産学CBTの開始となりました。

 

 今後、助産学共用試験が円滑に実施されるためには、我が国の多様な助産師教育課程に対応した試験実施時期の調整や、一定数の受験者の確保が必要です。また、助産学OSCEにおいては、公正で公平な評価を行うための評価者研修や妊産婦役を担う標準模擬患者の育成を継続する必要があります。 アドバンス助産師にはぜひ標準模擬患者の役割をご担当いただき、後進育成にご協力いただきますようお願いいたします。

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