アドバンス助産師Vol.13

2023.08.28

  • 【アドバンス助産師ご当地情報】
    今求められる母子版小規模多機能施設~山本助産院/母子訪問ステーション山本の活動

    妊娠・分娩・産後・育児期に切れ目のない継続したケアを行うために、山本助産院の活動形態は変化してきました。

山本助産院/母子訪問ステーション山本 代表 山本 詩子

 1994年に助産院を開設し30年になりました。母乳育児相談から始まり、妊娠・分娩・産後・育児期の関わりと活動形態が変化するに従い、現在では、母子版の小規模多機能施設として運営管理を行っています(図参照)。分娩や乳房ケア等の助産院業務をはじめ、産後ケア事業・産後ヘルパー事業・子育て支援広場事業など行政からの委託事業も増加しています。

 

 

 助産院で実施する母子に関するケアは、自費となりますが、アウトリーチを含む育児相談等は、産後ケア事業として、行政から利用者への補助により負担が軽減されています。2022年の出生数は、77万人前後との予測が出て、減少の一途をたどっていますが、ARTや不妊治療の進歩に伴い多胎の増加は、否めない事実です。

 

 多胎・早産児などの増加により、低出生体重児や医療的ケアを必要とする児も増加しており、育児不安から、産後うつや精神不安定の妊産婦も、これまで経験がないほど体感数が、増加していると思います。そのような状況から、継続的に関わることのできる、母子版の訪問看護ステーションの必要性を感じ開設に至りました。医療保険の対象として母子訪問看護が、実施されることで、低出生体重児や医療的ケア児の養育にあたる保護者の肉体的にも精神的にも重くのしかかる負担が、軽減されているのを実感しています。当院の助産師・保健師・看護師たちは、母子訪問看護のスペシャリスト、パイオニアとして、この領域を極めるためにスキルアップし日々研鑽しています。今後、分娩施設の医師や助産師と連携し、妊娠中からの継続支援をしていくための検討が必要です。

 また、医療的ケア児の一時保育・母親家族のレスパイトの制度等を拡充するため、母子版小規模多機能施設設置事業の実現は、急務と思われます。

 

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